NEDOが、太陽光発電の設置場所に応じたシステム技術開発(補助、1件あたり年3億円上限)と、建物設置型の維持管理技術開発(委託、1件あたり年1.6億円上限)の実施者を募集する第3回公募です。企業・大学等が対象で、2026年11月25日正午までにJグランツで申請します。事業期間は最長4年間です。
概要(ひと目でわかる要点)
| 制度名 | 太陽光発電導入拡大等技術開発事業 第3回公募(研究開発項目II:設置場所に応じた太陽光発電システム技術開発(補助)/研究開発項目III:発電設備の長期安定電源化技術開発(委託)) |
|---|---|
| 実施機関 | 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) |
| 対象地域 | 全国 |
| 補助率 | 項目II(補助):NEDO負担2/3(ステージゲート審査以降は1/2)、項目III(委託):NEDO負担100% |
| 補助上限額 | 項目II(補助):1件あたり年3億円/項目III(委託):1件あたり年1.6億円(いずれも2026年度予算規模。2026年度の事業全体の予算は30.5億円) |
| 申請受付開始 | 2026年10月19日(月) |
| 申請締切 | 2026年11月25日(水) 12:00 |
| 申請方法 | 電子申請システム「Jグランツ」(GビズIDプライムまたはメンバーアカウントが必要) |
| 事業実施期間 | 2026年度~2029年度の最長4年間(提案書は4年間の計画で作成。当初の交付決定は2026~2027年度の2年間で、2027年度にステージゲート審査を実施予定) |
太陽光発電の設置適地の制約を解消し、地域との共生を図りながら導入を拡大するため、多様な設置環境での実証を通じたシステム技術開発(項目II)と、建物設置の太陽光発電システムの遠隔監視・制御等による維持管理技術の開発・実証(項目III)を支援します。
対象となる事業者
- 【項目II(補助事業)】単独または複数で補助を希望する企業・大学等であること(国立研究開発法人が応募する場合、同法人から民間企業への委託・共同研究は、資金の流れがないものを除き原則不可)
- 本邦の企業等で日本国内に研究開発拠点を有していること(項目II)
- 補助事業を的確に遂行する技術的能力、自己負担分を調達できる経理的基礎、経理その他事務の管理体制・処理能力を有していること(項目II)
- 補助事業が基本計画の達成に十分有効な研究開発であり、企業化に対する具体的計画と実施能力を有していること(項目II)
- 応募時点で、本事業で開発するシステムおよびそれを構成する部材の基本性能評価が完了していること(項目II)
- 【項目III(委託事業)】当該技術または関連技術の研究開発の実績があり、必要な組織・人員等を有する単独または複数の企業・大学等であること
- 委託業務を円滑に遂行する経営基盤・資金・設備等の管理能力と情報管理体制を有し、実用化・事業化計画の立案と実現に十分な能力を有していること(項目III)
- 本邦の企業・大学等で日本国内に研究開発拠点を有していること(項目III)
- 共同提案の場合は代表法人がJグランツで申請すること(両項目共通)
- GビズIDプライムまたはメンバーアカウントを取得していること(両項目共通)
こんな事業者におすすめ
- 太陽電池モジュールの軽量化・高効率化・高意匠化などを開発し、実環境での実証と事業化を目指す企業(項目II)
- 高圧受電設備を持つ建物向けに、遠隔監視・制御による太陽光発電の保守点検技術を開発したい企業・大学(項目III)
- 基本性能評価が完了した太陽光発電システムを、実環境で6か月以上実証したい事業者(項目II)
補助率・補助上限額
補助率は項目II(補助):NEDO負担2/3(ステージゲート審査以降は1/2)、項目III(委託):NEDO負担100%です。上限額は項目IIが1件あたり年3億円、項目IIIが1件あたり年1.6億円です(2026年度予算規模)。2026年度の事業全体の予算は30.5億円で、予算の範囲内で採択先が決まります。2027年度以降も同額程度の予定ですが、変動することがあります。なお、項目IIIは補助金ではなく、NEDOとの業務委託契約です。
申請枠ごとの補助率・上限額
| 申請枠 | 補助率 | 上限額 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 研究開発項目II:設置場所に応じた太陽光発電システム技術開発(補助) | 事業開始当初:NEDO負担2/3(事業者負担1/3)、ステージゲート審査以降:NEDO負担1/2(事業者負担1/2) | 1件あたり年3億円 | 2026年度予算規模。事業期間は2026~2029年度の最長4年間。当初の交付決定は2026~2027年度の2年間。 |
| 研究開発項目III:発電設備の長期安定電源化技術開発(委託) | NEDO負担100% | 1件あたり年1.6億円 | 建物に設置した太陽光発電システムの維持管理技術開発。2026年度予算規模。事業期間は2026~2029年度。業務委託契約を締結。 |
補助対象となる経費
- 研究開発に係る経費(項目IIは補助対象経費、項目IIIは委託業務の経費)
- 研究員費(RA(リサーチアシスタント)等の研究員登録者への支払いを含む)
- 「国民との科学・技術対話」(講演、成果展示、情報発信等)の経費(提案書に内容と必要経費を記載した場合。支出の可否は研究活動への影響等を勘案して判断)
対象外になりやすい経費
- 国立研究開発法人が応募する場合、同法人から民間企業への委託・共同研究(項目II)や再委託・共同実施(項目III)は、資金の流れがないものを除き原則認められません。
- 応募時点で基本性能評価が完了していないシステム・部材は、項目IIの応募要件を満たしません。
- 持参、郵送、FAX、E-mailによる提出は原則受け付けられません。
スケジュールと申請方法
公募説明会:2026年10月27日(項目IIは15:00~16:00、項目IIIは13:30~14:30、Teams。申込は10月26日17時で締め切り)。事前相談申込:10月19日~10月30日正午(相談の実施は10月28日~11月6日)。問い合わせメール受付:10月28日~11月6日。採択審査委員会は2026年12月25日予定、採択先決定は2027年1月下旬予定、契約締結・交付決定は2027年3月下旬予定。応募状況により公募期間を延長する場合があります。
- GビズID(プライムまたはメンバー)を取得する
- 事前相談(10月30日正午まで申込、先着順)を活用する
- 提案書など提出書類を作成し、1つのzipファイルにまとめる(パスワードなし)
- Jグランツで必要項目を入力し、2026年11月25日正午までに申請する
- 採択審査委員会・契約・交付審査委員会の審査を受け、採択先決定・公表となる
- 採択後、e-Radへの登録を行い、2027年3月下旬予定で契約締結(項目III)/交付決定(項目II)となる
GビズID(プライムまたはメンバー)が必要です。取得に2週間以上かかる場合があるため、早めに取得しておきましょう。
審査で見られるポイント
- 事業の適合性(本事業の目的・目標に適合しているか)
- 開発の優位性(新規性・優位性。項目IIは基本性能評価の完了も確認)
- 計画の妥当性(達成目標が明確で効率的なスケジュールか)
- 企業化計画(項目IIIは実用化・事業化の取組):ターゲットが明確で具体的・実行可能か
- 実施体制・能力(役割分担、人員・設備、開発実績)
- 提案の経済性(必要経費の適切な計上、他事業との重複がないか)
- 加点:えるぼし・プラチナえるぼし、くるみん・プラチナくるみん・トライくるみん、ユースエール認定企業
- 加点:賃上げ表明企業(項目IIのみ)
- 加点:中堅・中小・ベンチャー企業が直接の補助先/委託先で重要な役割を担う場合
- 加点:若手研究者(40歳以下)が主任研究者または主要研究者として体制に含まれる場合
公募要領から読む:審査に向けて押さえたいこと
- 項目IIは応募要件に「応募時点で基本性能評価が完了していること」があり、審査基準「開発の優位性」でも確認されます。評価結果を提案書で明確に示してください。
- 項目IIの中間目標(2027年度)と最終目標(2029年度)には、系統接続での事業化を想定する場合の発電コスト(LCOE)10円/kWh以下などの定量目標があります。項目IIでは別添6の発電コスト算出シートが必要なので、目標達成の根拠を数値で示すことが重要です。
- 審査では「企業化計画」(項目IIIは実用化・事業化の取組)が評価されます。事業化ターゲット、売上見通し、産業創出効果を具体的に記載してください。
- えるぼし・くるみん・ユースエール認定、賃上げ表明(項目IIのみ)、中堅・中小・ベンチャー企業が直接の補助先/委託先となる体制、40歳以下の若手研究者の登用は加点対象です。該当する場合は提案書に反映してください。
申請前の注意点
- 応募要件を満たさない書類や不備のある書類は受理されません。期限までに修正できない場合は提案が無効となります。受理後でも要件の不備が発覚すれば無効となる場合があります。
- 再提出は受付期間内であれば何度でも可能です。
- 「不合理な重複」や「過度の集中」が認められる場合、不採択、採択取消しまたは減額となることがあります。
- 項目IIの補助事業で取得した機械装置等には処分制限があります。補助事業完了後は5年後まで企業化状況報告書を毎年度提出する必要があり、収益が生じた場合は補助金の全部または一部に相当する額の納付を求められることがあります。
- 項目IIIの委託事業では、取得価額50万円(税込)以上かつ法定耐用年数1年以上の取得資産の所有権はNEDOに帰属します(大学等などは原則委託先に帰属)。
- 採択後はe-Radへの登録や、NEDOプロジェクトマネジメントシステムの利用(GビズID必要)が必要です。
- 安全保障貿易管理(外為法)や特許出願の非公開制度に関する留意事項があります。
- 予算の審議状況等により、2027年度以降の予算規模が変動することがあります。
- 審査の経過に関する問い合わせには応じられません。
よくある質問
Q. Jグランツ以外の方法で申請できますか。
A. 持参、郵送、FAX、E-mailでの提出は原則受け付けません。Jグランツで申請してください。GビズID(プライムまたはメンバー)の取得に2週間以上かかる場合があるため、早めの登録が必要です。
Q. 補助率(負担率)はどうなりますか。
A. 項目II(補助)は、事業開始当初はNEDO負担2/3・事業者負担1/3、ステージゲート審査以降はNEDO負担1/2・事業者負担1/2です。項目III(委託)はNEDO負担100%です。
Q. 上限の3億円は事業全体の金額ですか。
A. いいえ。項目II(補助)は1件あたり年3億円、項目III(委託)は1件あたり年1.6億円が上限です(2026年度予算規模)。2026年度の事業全体の予算は30.5億円で、予算の範囲内で採択先が決まります。
Q. 共同で提案する場合の申請方法は。
A. 代表法人が提出書類をまとめてJグランツで申請します。代表法人以外の法人によるJグランツ申請は不要です。
Q. 財務諸表は必要ですか。
A. 直近の事業報告書と直近3年分の単体/連結財務諸表が必要です。Web公表している場合は、そのURLを別添3に明記する形でも可とされています。学術機関等は事業報告書のみで足ります。
ほじょカツのひとこと
項目IIは、応募時点でシステムと部材の基本性能評価を終えていることが要件で、事業者負担も1/3(ステージゲート審査以降は1/2)あります。評価データと自己負担分の資金のめどがすでにある、開発・実証型の企業や大学等に向く公募です。準備は、GビズIDの取得と事前相談の申込(10月30日正午まで)を先に済ませ、そのうえで提案書・事業シナリオ・発電コスト算出シート(項目II)・財務諸表をそろえる順番がおすすめです。上限は「1件あたり年」の金額なので、必要経費は年度ごとに積み上げて示しましょう。
問い合わせ先
NEDO 再生可能エネルギー部 太陽光発電ユニット(公募担当) E-mail: nedo-pvpj[*]ml.nedo.go.jp([*]を@に変更)。質問の受付は2026年10月28日~11月6日に限ります。
出典・公式情報
- jグランツ掲載ページ:https://www.jgrants-portal.go.jp/subsidy/a0WJ200000CDe82MAD
- 公式サイト(NEDO公募ページ):https://www.nedo.go.jp/koubo/FF2_100475.html
- 【研究開発項目II】公募要領(補助):800074872.pdf(受付期間 p.1、上限・負担率・全体予算 p.4、応募要件 p.4–5、提出期限 p.5、審査基準・加点 p.8–9、選定スケジュール p.9、説明会・事前相談 p.10)
- 【研究開発項目III】公募要領(委託):800074874.pdf(上限・負担率・全体予算 p.4、応募要件 p.4、提出期限 p.5、審査基準・加点 p.8、選定スケジュール・説明会 p.9、資産の取り扱い p.16)
※本記事は 2026年10月26日(月) 時点の公募要領・公式情報をもとに、ほじょカツ編集部が要点をまとめたものです。要件や締切は変更されることがあります。申請前に必ず公式の最新情報をご確認ください。