事業承継・M&A補助金(16次公募)は、事業承継やM&Aを契機に新たな取り組みを行う中小企業・個人事業主を支援する制度です。専門家活用枠、PMI推進枠、事業承継促進枠、廃業・再チャレンジ枠があり、補助上限は最大2,000万円です。申請期限は2026年11月6日17:30です。
概要(ひと目でわかる要点)
| 制度名 | 中小企業生産性革命推進事業 事業承継・M&A補助金(16次公募) |
|---|---|
| 実施機関 | 事業承継・M&A補助金事務局 |
| 対象地域 | 全国 |
| 補助率 | 2/3以内 又は 1/2以内 |
| 補助上限額 | 2,000万円 |
| 申請受付開始 | 2026年10月2日(金) |
| 申請締切 | 2026年11月6日(金) 17:30 |
| 申請方法 | jグランツによる電子申請 |
中小企業者等が事業承継、事業再編及び事業統合を契機として行う新たな取り組み等の経費の一部を補助し、事業承継・事業再編・事業統合を促進して、生産性向上による我が国経済の活性化を図ることを目的としています。
対象となる事業者
- 日本国内に拠点または居住地を置き、日本国内で事業を営む中小企業者及び個人事業主(中小企業者等)
- 最終契約書の契約当事者(予定含む)であること(専門家活用枠の場合)
- 法人は申請時点で設立登記及び3期分の決算・申告が完了していること
- 個人事業主は、開業届出書と青色申告承認申請書の提出から5年が経過していること(全枠共通。白色申告者は対象外)。確定申告書Bと青色申告決算書の写しの提出が必要
- 地域の雇用維持・創出や地域の強みの活用など、地域経済に貢献している(する予定の)事業者であること
- 製造業その他:資本金3億円以下または従業員300人以下/卸売業:1億円以下または100人以下/小売業:5千万円以下または50人以下/サービス業:5千万円以下または100人以下
- 小規模売り手支援類型は小規模事業者等(製造業その他は従業員20人以下、商業・サービス業は5人以下、宿泊業・娯楽業は20人以下)が対象
- 売り手支援類型(II型)の株式譲渡は、対象会社と、議決権の過半数を有する支配株主または株主代表との共同申請
- 廃業・再チャレンジ枠は、2020年以降にM&A(事業の譲り渡し)に着手したが成約に至らず、着手から3か月以上経過している者で、再チャレンジ計画について認定支援機関の確認を受けていること
こんな事業者におすすめ
- M&Aで他社の事業を譲り受け、FA・仲介費用や専門家費用を補助してほしい買い手企業
- 後継者への事業承継や会社の譲渡を検討し、売り手側の専門家費用を抑えたい小規模事業者
- M&A成立後の経営統合(PMI)に専門家を活用したり、事業統合に投資したりする中小企業
- M&Aに着手したが成約に至らず、廃業して再チャレンジを考えている事業者
補助率・補助上限額
補助率は2/3以内 又は 1/2以内、補助上限額は2,000万円です。
申請枠ごとの補助率・上限額
| 申請枠 | 補助率 | 上限額 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 専門家活用枠(買い手支援類型・売り手支援類型) | 2/3以内 又は 1/2以内 | 600万円(DD費用上乗せ時 800万円) | 800万円になるのは、DD(デューデリジェンス)費用を申請する場合の200万円上乗せを含めたとき |
| 専門家活用枠(買い手支援類型-100億企業特例) | 1,000万円以下の部分は1/2、1,000万円超〜2,000万円の部分は1/3 | 2,000万円 | 補助率は金額の段階ごとに適用(申請額全体に1/2または1/3を掛けるのではありません) |
| 専門家活用枠(小規模売り手支援類型) | 2/3以内 | 450万円 | |
| PMI推進枠(PMI専門家活用類型) | 1/2以内 | 150万円 | |
| PMI推進枠(事業統合投資類型) | 2/3以内 又は 1/2以内 | 800万円(賃上げ要件を満たす場合 1,000万円) | 賃上げ要件が未達の場合は、引き上げ分の返還を求められます |
| 事業承継促進枠 | 2/3以内 又は 1/2以内 | 800万円(賃上げ要件を満たす場合 1,000万円) | 小規模事業者等に該当する場合は2/3以内、該当しない場合は1/2以内。1,000万円は1人当たり給与支給総額を年3%以上引き上げる場合で、未達なら引き上げ分(最大200万円)を返還 |
| 廃業・再チャレンジ枠 | 2/3以内 | 300万円 | 事業承継促進枠・専門家活用枠・PMI推進枠と併用する場合は、それぞれの枠として申請 |
補助対象となる経費
- ファイナンシャルアドバイザー(FA)・M&A仲介費用(専門家活用枠)
- 専門家活用に係る費用(専門家活用枠、PMI推進枠のPMI専門家活用類型)
- 事業承継・M&Aに際して行う設備投資等(事業承継促進枠)
- 事業統合に係る投資(PMI推進枠の事業統合投資類型)
対象外になりやすい経費
- 反社会的勢力に該当する場合、または反社会的勢力から出資等の資金提供を受けている場合は対象外です。
- 経済産業省及び中小企業基盤整備機構から補助金交付等停止措置または指名停止措置を受けている場合は対象外です。
- 一部の中小企業者等・小規模事業者等は対象外となる条件があります(公募要領「5.補助対象者」の【対象外となる中小企業者等】を確認してください)。
- 廃業・再チャレンジ枠では、申請者自身でM&Aに着手した場合は対象外です。
スケジュールと申請方法
不備指摘・修正差戻しを希望する場合は、申請期日の5営業日前(2026年10月29日)までの提出が推奨されています。期日間際は複数回の差戻しができず、不備が解消しない場合は不採択となる可能性があります。
- 公募要領・交付規程を事務局Webサイトで確認する
- 申請枠・類型を決め、jグランツで申請に必要な準備をする
- jグランツ経由で申請する(不備修正を希望する場合は2026年10月29日までを推奨)
- 不備や確認事項があれば、事務局からjグランツを通じて連絡があるため、マイページと登録メールを確認して対応する
- 採択結果の通知を受ける
- 補助事業の実施後、事業化状況報告などを期限までに提出する
審査で見られるポイント
- 賃上げ加点の要件(過去18か月以内に中小企業庁所管の補助金に申請した内容が未達成の場合は大幅減点)
- 地域経済への貢献度(雇用の維持・創出、域内仕入、地域の強みの活用、域外販売など)
元審査員の視点:採択に向けて押さえたいこと
- 賃上げ加点の要件を未達成の場合、過去18か月以内に中小企業庁所管の補助金へ申請した内容について、正当な理由がない限り大幅に減点されます。過去の申請内容と整合した計画を立ててください。
- 地域経済への貢献が応募資格に含まれます。雇用の維持・創出、域内仕入、地域の強みの活用、域外販売などを具体的に整理して示すことが重要です。
- 期日間際の申請は事務局での複数回の不備指摘・差戻しができず、不備が解消しないと不採択となる可能性があります。2026年10月29日までの提出を目標にしてください。
- FA・仲介費用を補助対象とする場合は、M&A支援機関登録制度に登録された事業者の利用が前提となります。委託先の登録状況を事前に確認してください。
申請前の注意点
- 申請期日の前日・当日は申請が集中する見込みです。期日間際は複数回の不備指摘・修正差戻しができず、不備が解消しない場合は不採択となる可能性があります。
- 申請後はjグランツマイページや登録メールアドレスへの連絡を採択結果の通知まで確認してください。
- 補助事業完了後の事業化状況報告等を期限までに提出する必要があります。
- 過去の「経営資源引継ぎ補助金」「事業承継・引継ぎ補助金」の受給者は、事業化状況報告の未提出があると対象外です。
- FA・M&A仲介費用を補助対象とする場合は、M&A支援機関登録制度に登録されたFA・仲介業者の情報を事務局が共有することなどに同意する必要があります。
- M&A支援機関登録制度に登録されたFA・仲介業者(またはその代表者)が補助事業者となる場合、自己または関連会社を委託先としない事業であることが必要です。
- 交付後、法人名・代表者名・法人番号・住所(都道府県等)・テーマ名等が公表されることに同意する必要があります。
よくある質問
Q. 申請締切はいつですか。
A. 16次公募の締切は2026年11月6日17:30です。不備の修正差戻しを希望する場合は、5営業日前の2026年10月29日までの提出が推奨されています。
Q. 補助上限額はいくらですか。
A. 枠・類型により異なります。専門家活用枠の買い手支援・売り手支援類型は600万円(DD費用を申請する場合は200万円を上乗せして800万円)、買い手支援類型の100億企業特例は2,000万円、小規模売り手支援類型は450万円です。PMI推進枠は専門家活用類型が150万円、事業統合投資類型と事業承継促進枠は800万円(賃上げ要件を満たす場合は1,000万円)、廃業・再チャレンジ枠が300万円です。
Q. 事業承継促進枠の補助率はどう決まりますか。
A. 小規模事業者等の定義に該当する場合は2/3以内、該当しない場合は1/2以内です。
Q. 個人事業主でも申請できますか。
A. 申請できます。ただし、どの枠でも、開業届出書と青色申告承認申請書の提出から5年が経過していることが必要です(白色申告の方は対象外)。あわせて確定申告書Bと青色申告決算書の写しの提出が求められます。
Q. 廃業・再チャレンジ枠を他の枠と併用できますか。
A. 併用申請は可能で、その場合は事業承継促進枠、専門家活用枠、PMI推進枠それぞれの事業として申請します。廃業・再チャレンジ枠での申請は不要です。
問い合わせ先
事業承継・M&A補助金事務局(専門家活用/廃業・再チャレンジ)050-3145-3812、PMI推進:050-3192-6228、事業承継促進:050-3192-6274(受付時間:平日9:30~12:00、13:00~17:00)
出典・公式情報
- jグランツ掲載ページ:https://www.jgrants-portal.go.jp/subsidy/a0WfQ000003N1RVUA0
- 公式サイト:https://shoukei-mahojokin.go.jp/
※本記事は 2026年10月11日(日) 時点の公募要領・公式情報をもとに、ほじょカツ編集部が要点をまとめたものです。要件や締切は変更されることがあります。申請前に必ず公式の最新情報をご確認ください。