廃棄物処理業を営む民間企業や法人などが、廃熱の高効率な熱回収設備や廃棄物燃料製造設備を導入する費用の1/3を補助する制度の3次公募です。上限は熱回収事業で1.5億円(発電能力により最大5億円)、燃料製造事業で1億円(高度化設備なら1.5億円)です。申請期限は2026年11月13日13時です。
概要(ひと目でわかる要点)
| 制度名 | 令和8年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(地域共生型廃棄物発電等導入促進事業(うち地域の廃棄物を活用した地域エネルギー創出事業))(3次公募) |
|---|---|
| 実施機関 | 公益財団法人廃棄物・3R研究財団 |
| 対象地域 | 全国 |
| 補助率 | 1/3 |
| 補助上限額 | 5億円 |
| 申請受付開始 | 2026年10月22日(木) |
| 申請締切 | 2026年11月13日(金) 13:00 |
| 申請方法 | jGrants(Jグランツ)による電子申請。GビズIDが必要です。jGrantsを使えない場合に限り、事前に財団へ相談のうえ書面で提出できます。 |
| 事業実施期間 | 交付決定日以降から令和9年2月末日(原則単年度。複数年度の実施計画での応募も可) |
再生利用が困難な廃棄物からの熱回収や廃棄物燃料製造によりエネルギーを創出・活用し、災害廃棄物の受入等で地元自治体と協力体制を築く事業を支援します。CO2削減に加え、廃棄物処理施設を自立分散型エネルギー源とし、地域の防災力向上と地域内でのエネルギー循環を目指します。
対象となる事業者
- 一般廃棄物処理業または産業廃棄物処理業を行う事業者(これらの事業者に貸し渡しを行うリース事業者を含む)であること
- 民間企業、一般社団法人・一般財団法人、公益社団法人・公益財団法人、その他大臣の承認を得て財団が適当と認める者のいずれかであること
- 日本国内の事業所等に設備を設置する事業であること
- 廃棄物処理法第8条の一般廃棄物処理施設または第15条の産業廃棄物処理施設の設置許可を受けた者であること(同法第8条・第15条の適用を受けない施設の場合は、この要件はかかりません)
- 自治体との災害廃棄物受入協定の締結、地域防災計画への位置づけ、または所属団体を通じた支援体制のいずれかが、補助事業開始までに構築されていること
- 直近2営業期間の平均で利益が計上されているか、自己資本比率が1割以上であること(原則として債務超過でないこと)
- 対象施設が主として廃棄物を処理する施設であること(湿重量ベースで廃棄物が処理物の半分以上)
- 暴力団排除に関する誓約ができること
- リース利用の場合は、リース事業者が代表事業者、設備を利用する事業者が共同申請者となる共同申請であること
こんな事業者におすすめ
- 廃棄物焼却施設で発電設備や熱供給設備を新設・改良し、近隣施設へ電気や熱を供給したい産業廃棄物・一般廃棄物処理事業者
- RPF化やメタン化などの廃棄物燃料製造設備を導入し、地域内の産業で燃料を使ってもらいたい処理事業者
- 自治体と災害廃棄物の受入協定を結び、地域の防災力向上に貢献しながら設備投資を進めたい事業者
補助率・補助上限額
補助率は1/3、補助上限額は5億円です。
申請枠ごとの補助率・上限額
| 申請枠 | 補助率 | 上限額 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 廃棄物高効率熱回収事業 | 1/3 | 1億5,000万円 | 発電能力2MW以上は3億円、5MW以上は5億円が上限です。近隣施設への熱利用は発電電力に換算して合算した発電能力とします。 |
| 廃棄物燃料製造事業 | 1/3 | 1億円 | 高度化設備を導入する場合は上限1.5億円です。高度化は審査委員会が審査委員の助言を踏まえて判断します。 |
補助対象となる経費
- 工事費(本工事費、付帯工事費、機械器具費、測量及試験費)
- 設備費
- 業務費
- 事務費(工事費・設備費・業務費の金額に応じ、5,000万円以下6.5%、5,000万円超1億円以下5.5%、1億円超4.5%の率で算出した額の範囲内)
対象外になりやすい経費
- 既存施設の撤去・移設・廃棄費、予備品
- 官公庁等への申請・届出に係る経費、本補助金への応募・申請等に係る経費
- 基礎工事(土木建築工事に係る杭基礎等)や上屋等の土木建築に係る費用
- RDF発電およびガスリパワリング型廃棄物発電は対象外
- 補助対象設備以外と共用する受発配電設備等は、容量に応じて按分した補助対象分のみ
- 中古品の対象設備をリースする契約、親会社・子会社・関連会社等の間のリース契約は対象外
- 消費税は経費内訳に含めません
スケジュールと申請方法
公募期間は令和8年10月22日(木)11時〜11月13日(金)13時。交付決定前に発注等を行った経費は補助対象外です。
- GビズIDを取得する(2週間程度かかります)
- 公募要領と交付規程を確認し、対象要件を満たすか確認する
- 様式1〜3と添付資料を作成する
- 公募期間内にjGrantsで応募書類を提出する
- 審査・採択後、交付申請を行い、交付決定を受けてから事業を開始する
- 事業完了後に実績報告書を提出し、額の確定通知後に精算払請求を行って補助金を受け取る
jGrantsでの応募にはGビズIDが必要です。取得に2週間程度かかるため、早めに取得しておきましょう。
審査で見られるポイント
- 事業実施の計画が確実かつ合理的であること
- 資金回収見通しが妥当であること
- 災害廃棄物の処理体制が構築されていること
- 事業がもたらす地域への貢献策が具体的かつ実現可能性が高いこと
- 地球温暖化防止効果を明確な根拠で推計でき、費用対効果が高いこと(上限値は熱回収65,000円/t-CO2、燃料製造5,600円/t-CO2。超過は不採択)
- 他の事業者への波及効果が見込まれること
- 事業者の取組として先進的であること
- 加点項目:2050年カーボンニュートラル目標の設定(2030年度等の中間目標も設定していればさらに加点)、デコ活応援団への参画、デコ活宣言の実施、エコ・ファースト認定企業、脱炭素先行地域への選定
公募要領の審査項目から見た、準備のポイント
- 審査項目に「災害廃棄物の処理体制が構築されていること」があります。協定書や地域防災計画への位置づけなどの資料を整え、受入実績があれば実施計画書に記載しましょう。
- 電気・熱の供給先や製造燃料の利用先が確定していることの証明が要件です。供給予定先と予定量、根拠資料を具体的に示すことが大切です。
- 費用対効果に上限値があり、超えると不採択です(熱回収65,000円/t-CO2、燃料製造5,600円/t-CO2)。環境省ガイドブックに沿ってCO2削減量を算定し、根拠を明示して事前に確認してください。
- 地域への貢献策と、地域内に留まる資金額の算出根拠が審査項目です。エネルギー量に従来の調達単価を乗じるなどして定量的に示しましょう。
- 加点項目(2050年カーボンニュートラル目標の設定、デコ活応援団への参画・デコ活宣言、エコ・ファースト認定、脱炭素先行地域の選定)に該当するか確認し、該当すれば実施計画書に記載しましょう。
申請前の注意点
- 交付決定前に発注等を行った経費は補助対象外です
- 他の国の補助金と重複する経費は対象外です。また、本補助金を受けた場合は固定価格買取制度(FIT)への申請ができません
- 処分制限期間(法定耐用年数)内に財産を処分する場合は、事前に財団の承認が必要です
- 事業完了後も、CO2削減量の把握と、事業報告書の提出(完了した年度とその後の3年間、各年度の翌年度4月30日まで)が必要です
- 不正行為が認められた場合は、交付決定の取消しと、加算金(年10.95%の利率)を加えた補助金の返還があります
- 熱回収事業では稼働開始後5年以内に熱回収施設設置者の認定を受ける誓約書、全事業で処理施設の稼働から6年以内に優良産廃処理業者の認定を受ける誓約書の提出が必要です
- 地元調整が完了していることを示す環境保全協定書等の写しを財団へ提出した後に採否が決まるのが原則です
- 契約先は、競争入札または原則3者以上の見積による競争原理が働く手続きで決める必要があります
- 補助事業者が自社製品を調達する場合は、利益を排除し原価で計上します
ほじょカツのひとこと
一般廃棄物・産業廃棄物の処理施設の設置許可を持ち、発電・熱供給の設備や、RPF化・メタン化などの燃料製造設備を新設・改良する処理業者向けの制度です。
締切は11月13日(金)13時で、応募はjGrantsのみです。GビズIDは取得に2週間程度かかるため、まだお持ちでなければ最優先で手続きしてください。
準備は、電気・熱や燃料の利用先が確定していることの証明、災害廃棄物の処理体制、地元との環境保全協定などの状況を先に確かめ、そのうえでCO2削減量と費用対効果(上限値を超えると不採択)を計算する順番がおすすめです。
よくある質問
Q. 申請はどのように行いますか。
A. jGrantsで行います。電子メールでの提出は受け付けません。GビズIDの取得に2週間程度かかるため、早めに手続きしてください。jGrantsを使えない場合に限り書面提出ができますが、事前に財団への相談が必要です。
Q. 交付決定前に発注した設備は対象になりますか。
A. なりません。契約・発注日は交付決定日以降(交付決定日を含む)である必要があります。
Q. 補助金は事業前に受け取れますか。
A. 原則として精算払いです。補助金額の確定通知を受けた後に請求し、支払われます。そのため資金調達計画には補助金額を含めず、無理のない計画を立てる必要があります。
Q. この補助金を受けると固定価格買取制度(FIT)は使えますか。
A. 使えません。本事業の補助金を受けた場合、再生可能エネルギーの固定価格買取制度への申請はできません。
Q. リースで設備を導入できますか。
A. できます。ただし、リース事業者が代表事業者となり、設備を利用する事業者との共同申請になります。リース期間が法定耐用年数の70%以上(耐用年数10年以上は60%以上)であることなど、複数の要件があります。
問い合わせ先
公益財団法人廃棄物・3R研究財団 〒130-0026 東京都墨田区両国3-25-5 JEI両国ビル8階 TEL:03-6659-6424 E-mail:r.koudoka-3@jwrf.or.jp(メール件名は「地域の廃棄物を活用した地域エネルギー創出事業に関する問い合わせ」としてください)
出典・公式情報
- jグランツ掲載ページ:https://www.jgrants-portal.go.jp/subsidy/a0WfQ000003qYNFUA2
- 公式サイト(廃棄物・3R研究財団 令和8年度 公募について):https://www.jwrf.or.jp/individual/prj_002209.html
- 資料:公募要領≪3次公募≫(廃棄物・3R研究財団。補助率・上限額はp.10「(6)補助金の交付額」、公募期間はp.14「(1)公募期間」、事業期間はp.10「(7)補助事業期間」、審査項目と費用対効果の上限値はp.11)
※本記事は 2026年10月22日(木) 時点の公募要領・公式情報をもとに、ほじょカツ編集部が要点をまとめたものです。要件や締切は変更されることがあります。申請前に必ず公式の最新情報をご確認ください。