1. Next Edge Tokyoとは?東京都がはじめた中堅企業の成長支援プログラム
東京都が始めた「Next Edge Tokyo(ネクストエッジトーキョー)」は、
都内の中堅企業を対象とした成長支援のための新しいプログラムです。
中堅企業とは、従業員数2000人以下で中小企業の定義を超える企業のこと。
東京都内には、その中堅企業が全国の約半数近く立地しており、地域経済において重要な存在です。
これまでの支援策は「中小企業向け」または「大企業向け」が中心であり、
中堅企業は支援の“空白地帯”に置かれていました。
Next Edge Tokyoでは、東京都と三菱UFJリサーチ&コンサルティング(MURC)が事務局となり、
- 事業計画の策定支援
- 社内体制の構築支援
- 事業実行のための補助金支援(最大1億円)
を一貫して提供する長期伴走型の成長支援プログラムです。
2. なぜ今、中堅企業への支援が必要なのか?
2024年の産業競争力強化法の改正により、「中堅企業」が法的に定義されました。
これは、従業員2000人以下で中小企業の基準を超える企業群を指します。
この中堅企業層には以下の特徴があります。
- ✅ 新規事業や研究開発への投資に前向き
- ✅ M&Aや他社との連携を通じてスケールアップ意欲が高い
- ✅ スタートアップや中小企業をけん引する立場
にもかかわらず、
- ⚠ 経営人材や体制の未整備
- ⚠ 投資リスクへの不安
- ⚠ 既存の社内リソースの限界
…といった課題が足かせとなり、成長の壁に直面しているのが実情です。
Next Edge Tokyoは、その壁を突破するために「非連続的な成長」をキーワードに、
外部連携・専門家支援・資金投入を通じて次の成長ステージへと導く仕組みです。
3. Next Edge Tokyoで受けられる支援内容とは?補助金と実行サポートの実像
Next Edge Tokyoでは、企業が「やりたいこと」を実現できるよう、3段階での支援が行われます。
✅ ステップ①:事業計画の策定支援
- 自社の強みや課題、社会背景をもとにした成長戦略立案
- KPI設定、競合分析、市場ニーズの整理
- 社会的意義や都内波及効果の構造化
✅ ステップ②:体制構築支援
- プロジェクト推進体制の明確化と指揮命令系統の整理
- 社内キーパーソンの育成・配置
- 外部支援者との連携スキーム設計
✅ ステップ③:計画実行支援(補助金あり)
補助率は1/3、上限1億円。対象経費は以下に限定されています。
- 人材育成費(採用・研修等)
- 研究開発に必要な機械設備導入費(購入またはリース)
- M&A支援機関への手数料
事業計画の実行のために必要なM&A実施のために外部支援機関へ支払う経費
📌 注意:外詳細な対象経費は採択後に通知予定(令和8年度)です。
🕒 支援スケジュール
- 支援期間は令和8年1月~令和10年3月までの約2年3ヶ月
- 定期的なヒアリングや報告、見直しなどへの対応が必要
- 企業側のコミットメント(時間・人員の確保)が求められます
4. 採択されるための審査ポイントと対象企業要件
Next Edge Tokyoに応募するには、書類審査+プレゼン審査があります。
✅ 応募対象企業(重要)
- 従業員2000人以下
- 東京都内に本社または事業所を持つ中堅企業
- ※親会社が大企業に該当する「みなし大企業」は対象外
- ※中小企業基本法の「中小企業」定義に該当する企業も対象外です
✅ 審査の主な評価軸
| 評価項目 | 内容 |
|---|---|
| 成長性 | 市場性、売上・利益の将来性 |
| 競争優位性 | 差別化ポイント、技術力など |
| 実現可能性 | 実行体制、財務計画、スケジュール |
| 波及効果 | 都内経済・雇用・社会課題への寄与 |
🏅 加点対象(2点)
- 中小企業やスタートアップとの外部連携を予定していること(例:M&A、共同開発)
- パートナーシップ構築宣言への登録企業であること
👉 登録はこちら → https://www.biz-partnership.jp
✍️ 書類作成の現実(重要)
- 提出書類は「様式2:事業(案)内容説明書(最大15ページ)」
- 内容は実質的に中期経営計画レベルの精度が必要です
- 含まれる項目:全社戦略、KPI、財務見通し、市場データ、組織体制、リスク分析、実行計画 など
📌 書類作成は片手間では困難。経営層や事業責任者が中心となり、一定の準備期間が必要です。
5. 非連続的な成長の実現に向けて:他社との連携が未来を拓く
Next Edge Tokyoの中核にあるのが「非連続的な成長」という概念です。
✅ たとえば、こんな成長が想定されます。
- スタートアップとの協業による新製品・新市場の創出
- M&Aを通じたノウハウ・顧客基盤の一括獲得
- 外部パートナーとの共同プロジェクトによる競争力の強化
✅ 伴走支援で得られるもの
- 適切な連携先の探索・紹介(マッチング)
- 戦略文書作成支援(目標設定・市場整理)
- 組織改革や人材計画へのアドバイス
6. まとめ:チャンスを活かすなら今。中堅企業の“飛躍”に挑もう
Next Edge Tokyoは、ただの補助金事業ではなく、
「成長したいが壁がある」中堅企業を支援する、東京都の本気の取り組みです。
✅ 応募前に確認したいこと
- 自社が対象企業に該当するか(みなし大企業でないか)
- 十分な準備期間と担当人員を確保できるか
- 他社との連携による成長構想が描けるか
📌【応募締切】2025年11月13日(木)17:00
応募を検討する企業は、社内関係者と連携し、早めに準備を進めましょう!
Next Edge Tokyo
💻公式ページを見る

