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【令和8年度】業務改善助成金とは?最大600万円|東京都は最低賃金改定前の申請・賃上げに注意

【令和8年度】業務改善助成金とは?最大600万円|東京都は最低賃金改定前の申請・賃上げに注意

最低賃金の引上げが続く中、

「従業員の賃金を上げる必要がある」
「せっかくなら設備投資も進めて、生産性を高めたい」

と考えている中小企業・小規模事業者の方も多いのではないでしょうか。

そんな事業者が活用を検討したい制度が、厚生労働省の「業務改善助成金」です。

業務改善助成金は、事業場内で最も低い賃金である「事業場内最低賃金」を50円以上引き上げるとともに、生産性向上につながる設備投資等を行った中小企業・小規模事業者に対して、その費用の一部を助成する制度です

令和8年度は、最大600万円の助成を受けられる可能性があります。

令和8年度は、

  • 申請コースの再編
  • 助成率区分の変更
  • 引上げ労働者数の対象変更
  • 対象事業場の拡充
  • 一部対象経費の見直し

など、前年から複数の変更が行われています。

特に東京都では、令和8年度の地域別最低賃金が1,226円から1,280円へ54円引き上げられ、

2026年10月1日に発効予定です。

業務改善助成金は、申請時期・賃金引上げ時期・設備導入時期がそれぞれ異なるため、

最低賃金改定前に制度内容を確認しておくことが重要です。


業務改善助成金とは?

業務改善助成金を簡単にまとめると、

「賃上げ」+「生産性向上のための設備投資等」

をセットで行う事業者を支援する制度です。

公式資料では、事業場内最低賃金の引上げ計画と、機械設備導入やコンサルティングなどの設備投資等の計画を立てて申請し、交付決定後に事業を実施する仕組みとされています。

たとえば、

  • 業務効率化につながる機械・設備を導入したい
  • 作業時間を短縮したい
  • 従業員の身体的負担を軽減したい
  • 生産能力を向上させたい
  • システム導入などで業務を効率化したい

といった事業者にとって、活用を検討したい制度です。

ただし、設備を購入するだけでは対象になりません。

事業場内最低賃金の引上げと、生産性向上につながる設備投資等の両方を計画し、所定の手続きを進める必要があります。


対象となる事業者

令和8年度の業務改善助成金では、主に次の要件を満たす中小企業・小規模事業者が対象となります。

  • 中小企業・小規模事業者であること
  • みなし大企業ではないこと
  • 事業場内最低賃金が令和8年度の地域別最低賃金未満であること
  • 解雇や賃金引下げなどの不交付事由がないこと

申請は、会社全体で一括して行うのではなく、工場・店舗・事務所など事業場ごとに行います。

複数の事業場がある場合は、それぞれの事業場について、最低賃金や従業員の状況を確認する必要があります。


令和8年度はここが変わった!重要ポイント

① 申請コースが「50円・70円・90円」の3コースに再編

令和7年度には30円・45円・60円・90円コースがありましたが、令和8年度は、

50円コース
70円コース
90円コース

の3コースに再編されました。

つまり令和8年度は、事業場内最低賃金を最低でも50円以上引き上げることが必要です。

コース必要な引上げ額
50円コース50円以上
70円コース70円以上
90円コース90円以上

どのコースを選択するかによって、助成上限額も変わります。


② 助成率の基準が1,050円に変更

令和8年度の助成率は、引上げ前の事業場内最低賃金によって異なります。

引上げ前の事業場内最低賃金助成率
1,050円未満4/5
1,050円以上3/4

令和7年度は1,000円が区分の基準でしたが、令和8年度は1,050円に変更されました。

東京都の場合、現在の地域別最低賃金自体が1,050円を超えているため、基本的には助成率3/4の区分を確認することになります。


③ 引上げ労働者数の対象は「雇用保険被保険者」に

令和8年度の大きな変更点の一つが、助成上限額を決める「引上げ労働者数」の対象が雇用保険被保険者となったことです。

ここは今回の記事で特に重要なポイントです。

単純に、

「何人の賃金を上げたか」

だけでは人数を判断できません。

令和8年度では、人数カウントの対象となる労働者について、申請日時点で雇用保険被保険者であることなどが求められます。

そのため、パート・アルバイトについても、勤務時間だけで判断するのではなく、実際に雇用保険被保険者となっているかを確認することが重要です。

さらに、

事業場内最低賃金の基準となる労働者

と、

助成上限額の「引上げ労働者数」としてカウントできる労働者

では、考え方が異なります。

この点は後半で具体例を使って詳しく解説します。


④ 対象事業場の範囲が拡充

令和8年度は、対象となる事業場の範囲も重要です。

従来は、事業場内最低賃金と地域別最低賃金との差額が50円以内の事業場が中心でしたが、現在は令和8年度の改定後地域別最低賃金未満まで対象範囲が拡充されています。

たとえば、

改定前の地域別最低賃金を「X円」
改定後を「X+63円」

とした場合、事業場内最低賃金が「X+51円~X+62円」であっても対象となる例が公式資料で示されています。

つまり、

「現行最低賃金との差が50円を超えているから対象外」

とは限らないということです。


⑤ 一般の自動車は助成対象外に

令和8年度から、これまで一部の特例で対象となっていた自動車(特殊用途自動車を除く)は助成対象外となりました。

一方、物価高騰等要件を満たす特例事業者については、パソコン等の新規導入が認められる場合があります。

対象経費については、後半で詳しく解説します。


【東京都】最低賃金1,280円へ|9月中の申請準備が重要

東京都では、令和8年度の地域別最低賃金が、

1,226円 → 1,280円

へ、54円引き上げとなり、2026年10月1日に発効予定です。

令和8年度の業務改善助成金では、事業場内最低賃金が令和8年度の地域別最低賃金未満であることが対象要件の一つです。

したがって東京都の場合、

事業場内最低賃金が1,280円未満の事業場

が、まず賃金要件を確認することになります。


たとえば東京都で事業場内最低賃金が1,260円の場合

現在の事業場内最低賃金が1,260円だったとします。

現行の東京都最低賃金1,226円との差は34円です。

一方、改定後の東京都最低賃金は1,280円なので、

1,260円 < 1,280円

となり、改定後地域別最低賃金未満という対象要件に該当する可能性があります。

逆に、申請時点で事業場内最低賃金がすでに1,280円以上である場合は、この要件を満たしません。


東京都の申請期限と賃上げ期間

令和8年度の申請期間は、

2026年9月1日から、申請事業場に適用される地域別最低賃金発効日の前日または2026年11月30日のいずれか早い日まで

とされています。

東京都では10月1日発効予定のため、現時点では9月30日が重要な期限となります。

また、賃金引上げ期間も、令和8年9月1日から地域別最低賃金の発効日前日までです。

ただし、単に賃金を上げればよいわけではありません。

交付要領では、事業場内最低賃金の引上げについて、

交付申請後に、就業規則等を改正・適用し、実際に引き上げた事業場内最低賃金を規定すること

が求められています。

そのため、実務上は、

申請書を労働局へ提出・到達
→ 賃金引上げ
→ 就業規則・賃金規程等を改定・適用
→ 地域別最低賃金発効日前日までに完了

という流れを意識する必要があります。

なお、事業場内最低賃金を複数回に分けて引き上げることは認められていません。

⚠️ 先に賃上げして、後から申請することはできません。


東京都以外の事業者も期限に注意

この記事では東京都を例に解説していますが、業務改善助成金は全国の中小企業・小規模事業者が対象となる制度です。

東京都以外についても、原則として、

各地域の令和8年度地域別最低賃金発効日の前日

または

2026年11月30日

いずれか早い日が申請期限となります。

地域によって最低賃金の発効日が異なるため、複数地域に店舗・工場・事務所などがある場合は、事業場ごとに期限を確認しましょう。


助成上限額は最大600万円

令和8年度の助成上限額は、

①選択するコース
②引き上げる労働者数
③事業場規模が30人未満かどうか
④特例事業者に該当するか

などによって変わります。

コース引上げ労働者数30人未満30人以上
50円1人40万円30万円
2~3人70万円40万円
4~5人70万円70万円
6~7人90万円90万円
8人以上110万円110万円
10人以上※130万円130万円
70円1人50万円40万円
2~3人100万円50万円
4~5人130万円130万円
6~7人180万円180万円
8人以上230万円230万円
10人以上※300万円300万円
90円1人100万円90万円
2~3人240万円150万円
4~5人270万円270万円
6~7人360万円360万円
8人以上450万円450万円
10人以上※600万円600万円

※10人以上の区分は特例事業者が対象です。

最大600万円となるのは、90円コースを選択すれば自動的に600万円になるという意味ではありません。

特例事業者に該当し、10人以上の引上げ労働者数の要件を満たす場合に、最大600万円の上限区分が利用できます。

そして、ここで非常に重要になるのが、

「引上げ労働者数を何人として数えられるのか?」

という点です。

令和8年度では、雇用保険被保険者の要件や、引上げ後の事業場内最低賃金に「追い抜かれる労働者」の取扱いなど、人数カウントに複数のルールがあります。

もちろんです。後半は、対象経費 → 特例事業者 → 人数カウント → 具体例 → 申請の流れ → 注意点 → CTAの順で、そのままブログへつなげやすい形に整えます。


業務改善助成金は何に使える?主な対象経費

業務改善助成金の対象となるのは、単なる経費ではなく、生産性向上や労働能率の増進につながる設備投資等です。

公式資料では、機械設備の導入やコンサルティングなどが対象例として示されています。

たとえば、次のような取組が考えられます。

  • 業務効率化につながる機械・設備の導入
  • 作業時間を短縮するシステムの導入
  • 生産能力を高める設備投資
  • 従業員の負担軽減につながる機器導入
  • 外部専門家による経営コンサルティング

過去の活用事例でも、製造業・飲食店・医療・介護・農業など、幅広い業種で生産性向上のための設備導入が行われています。

ただし、

「欲しい設備なら何でも対象になる」わけではありません。

申請する事業場の業務内容や課題に対し、

「この設備を導入することで、どの業務がどのように効率化されるのか」

を事業実施計画の中で説明する必要があります。


交付決定前の設備導入は対象外

ここは特に重要です。

助成対象となる設備投資等の支出は、交付決定後から事業完了期限までに行う必要があります。交付要領では、事前着手は認められないことが明記されています。

そのため、

「申請したから、もう設備を注文してよい」

というわけではありません。

設備の発注・契約・導入等については、必ず交付決定のタイミングを確認しましょう。


特例事業者なら対象経費が広がる場合も

業務改善助成金には、一定の要件を満たす「特例事業者」の制度があります。

特例事業者には、主に

賃金要件
物価高騰等要件

があります。

物価高騰等要件に該当する場合には、通常より対象経費が拡充され、パソコン等の新規導入が認められる場合があります。

交付要領では、物価高騰等要件に該当する場合、パソコン・タブレット端末・スマートフォンやその周辺機器を含む機器・設備類が対象となる場合があることが示されています。なお、パソコンは新規購入に限るとされています。

一方、令和8年度からは、これまで特例対象となっていた自動車(特殊用途自動車を除く)は対象外となっています。


【重要】何人を賃上げするかで助成上限額が変わる

業務改善助成金では、

「何円引き上げるか」

だけでなく、

「何人を引上げ労働者数としてカウントできるか」

によって助成上限額が変わります。

ここが令和8年度の実務上、特に注意したいポイントです。

単純に、

賃上げした人数=助成金上の人数

ではありません。

令和8年度では、「引上げ労働者数」としてカウントする対象は雇用保険被保険者となっています。

また、事業場内最低賃金を決める労働者と、助成上限額の人数としてカウントする労働者では、考え方が異なります。


人数カウントで押さえたい5つのポイント

① 事業場内最低賃金の基準となる労働者は「雇入れ後6か月」がポイント

業務改善助成金では、事業場内最低賃金について、雇入れ後6か月を経過した労働者を基準として確認します。

交付要領では、該当する労働者について、申請書提出日時点で雇用保険被保険者であり、時間当たりの賃金額が最低賃金以上であることなどが定められています。


② 人数カウントでは「雇用保険被保険者」であることが必要

一方で、「引上げ労働者数」としてカウントする労働者については、交付要領上、雇用保険被保険者であることなどが要件とされています。

つまり、

「勤続6か月未満だから必ず人数に入らない」

という考え方ではありません。

事業場内最低賃金の基準となる労働者と、引上げ労働者数としてカウントする労働者を分けて考える必要があります。


③ 「追い抜かれる労働者」も人数に入る場合がある

事業場内最低賃金を引き上げることで、これまで少し高い賃金だった従業員の賃金を、新しい事業場内最低賃金が追い抜くことがあります。

交付要領では、

引上げ後の事業場内最低賃金を下回る労働者について、申請コースの引上げ額以上の賃上げを同時に行った場合、引上げ労働者数に含める

とされています。

ここが人数カウントの重要ポイントです。


④ コース額以上の引上げが必要

人数としてカウントするためには、対象となる労働者について、

  • 50円コースなら 50円以上
  • 70円コースなら 70円以上
  • 90円コースなら 90円以上

の引上げを行う必要があります。

新しい事業場内最低賃金まで合わせた結果、引上げ額がコース額未満であれば、その労働者を人数としてカウントできない場合があります。


⑤ 賃上げする人と人数にカウントできる人は同じとは限らない

雇用保険に加入していない労働者など、賃金の見直しが必要になっても、助成上限額の「引上げ労働者数」には含められないケースがあります。

つまり、

賃上げコストは発生するのに、助成上限額を増やす人数にはならない

ということもあります。

申請前に、対象事業場の従業員全員について賃金状況を整理しておくことが重要です。


具体例① 50円コース|「追い抜かれる人」も人数に入る

次のケースを考えてみましょう。

従業員引上げ前引上げ後人数カウント
A1,250円1,300円
B1,270円1,320円
C1,300円1,350円×

Aさんが事業場内最低賃金の労働者で、1,250円から1,300円へ50円引き上げます。

すると、Bさんの1,270円は、新しい事業場内最低賃金1,300円を下回ります。

そこでBさんについても50円以上引き上げて1,320円とした場合、その他の要件を満たせば、AさんとBさんの2人を引上げ労働者数としてカウントできます。

一方、Cさんは引上げ前から1,300円です。

つまり、新しい事業場内最低賃金1,300円を下回っていません。

そのため、Cさんを50円引き上げたとしても、今回の人数カウントには含まれません。

💡 「賃上げした人が何人か」ではなく、「引上げ前の賃金が新しい事業場内最低賃金を下回っていたか」を確認することがポイントです。


具体例② 地域別最低賃金を超えている人でも対象になることがある

次に70円コースを考えます。

  • A:1,250円
  • B:1,270円
  • C:1,300円

Aさんを70円引き上げて、新しい事業場内最低賃金を1,320円とします。

すると、

B:1,270円
C:1,300円

はいずれも、新しい事業場内最低賃金1,320円を下回ります。

B・Cについても、それぞれ70円以上の引上げを行い、雇用保険被保険者などの要件を満たす場合には、A・B・Cの3人としてカウントできる可能性があります。

重要なのは、

「地域別最低賃金より高い賃金だから対象外」ではない

という点です。

見るべきなのは、引上げ前の賃金と、新しい事業場内最低賃金の関係です。


具体例③ 入社6か月未満でも人数に入る場合がある

90円コースで、次のケースを考えます。

  • A:勤続2年・1,250円
  • B:入社3か月・1,240円・雇用保険被保険者

Aさんは雇入れ後6か月を経過しているため、業務改善助成金上の事業場内最低賃金の基準となる労働者です。

Aさんを90円引き上げ、

1,250円 → 1,340円

とします。

するとBさんの1,240円は、新しい事業場内最低賃金1,340円を下回ります。

Bさんについても同時に、

1,240円 → 1,340円

とすれば、引上げ額は100円です。

Bさんが雇用保険被保険者であり、その他の要件を満たす場合には、勤続6か月未満であっても「引上げ労働者数」としてカウントできる場合があります。

このケースから分かるように、

「6か月要件」と「人数カウント要件」は同じではありません。


具体例④ 雇用保険に加入していない労働者は?

次のようなケースも注意が必要です。

  • A:事業場内最低賃金の対象者
  • B:雇用保険被保険者
  • C:雇用保険被保険者ではない

Aさんの賃上げによってCさんの賃金が新しい事業場内最低賃金を下回る場合、Cさんの賃金も見直す必要があります。

しかし、令和8年度の「引上げ労働者数」の対象は雇用保険被保険者です。

そのためCさんについては、

賃上げは必要でも、助成上限額の人数にはカウントできない

というケースが考えられます。


人数カウントは従業員ごとに一覧化するのがおすすめ

実際に申請を検討する際には、賃金台帳を確認しながら、対象事業場の従業員を一覧化すると分かりやすくなります。

従業員現在の時給換算雇用保険勤続期間引上げ後引上げ額人数算入
A1,250円2年1,340円+90円
B1,270円1年1,360円+90円
C1,300円3か月1,390円+90円要件確認
D1,280円×2年1,370円+90円×

特に確認したいのは、

① 現在の時間額
② 雇用保険被保険者か
③ 雇入れ後6か月を経過しているか
④ 新しい事業場内最低賃金を下回るか
⑤ 申請コース額以上の引上げになるか

です。

申請時には、申請前6か月分の賃金台帳の写しなども求められています。


賃上げだけでなく「就業規則等の改定」も必要

業務改善助成金では、実際に賃金を引き上げるだけでなく、引上げ後の事業場内最低賃金額を就業規則等に定めることが必要です。

交付要領では、事業場内最低賃金の引上げについて、

就業規則等の改正・適用は交付申請後に行い、実際に引き上げた事業場内最低賃金を規定すること

が定められています。

また、事業場内最低賃金を複数回に分けて引き上げることは認められていません。

そのため、

申請 → 賃上げ → 就業規則等の改定・適用

までをセットで考えておきましょう。


申請から助成金受領までの流れ

業務改善助成金は、設備を購入した後に申請する制度ではありません。

基本的な流れは次のとおりです。

① 交付申請

事業場内最低賃金の引上げ計画と設備投資等の計画を作成し、事業場所在地を管轄する都道府県労働局へ申請します。

② 賃金引上げ・就業規則等の改定

申請後、所定の期間内に賃金を引き上げ、引上げ後の事業場内最低賃金を就業規則等に規定・適用します。

③ 交付決定

労働局による審査を経て、交付決定が通知されます。

④ 設備投資等を実施

交付決定後、申請内容に沿って設備等を導入し、代金を支払います。

⑤ 事業実績報告・支給申請

事業完了後、実績報告書と助成金支給申請書を提出します。

⑥ 審査・助成金受領

実績報告等の審査を経て、適正と認められれば助成金が支給されます。


賃上げと設備投資のタイミングを混同しない

業務改善助成金では、賃上げと設備投資の実施タイミングが異なります。

賃上げ・就業規則等の改定は、交付申請後に行います。

一方、設備投資等は、交付決定後でなければなりません。

交付決定前に対象設備を導入した場合、助成対象にならないことが公式資料でも明記されています。

したがって、イメージとしては、

申請
→ 賃上げ・就業規則等の改定
→ 交付決定
→ 設備導入
→ 実績報告
→ 助成金受領

となります。


東京都の事業者は「9月中」の対応が重要

東京都では、令和8年度地域別最低賃金が2026年10月1日に発効予定です。

業務改善助成金の申請期間・賃金引上げ期間との関係から、東京都では9月中の申請・賃上げ対応が重要になります。

また、予算の範囲内で交付されるため、申請期間内であっても募集が終了する場合があります。

設備投資を検討している場合は、最低賃金改定直前になってからではなく、早めに

対象事業場か
何人カウントできるか
どのコースを選ぶか
設備が対象になるか

を整理しておくことをおすすめします。


まとめ|業務改善助成金は「人数カウント」まで確認しよう

令和8年度の業務改善助成金は、事業場内最低賃金を50円・70円・90円以上引き上げながら、生産性向上につながる設備投資等を行う中小企業・小規模事業者を支援する制度です。

最大助成額は600万円ですが、実際の上限額は、

申請コース
引上げ労働者数
事業場規模
特例事業者に該当するか

などによって変わります。

特に令和8年度は、

「誰が事業場内最低賃金の基準になるのか」
「誰が新しい事業場内最低賃金を下回るのか」
「誰が雇用保険被保険者なのか」
「何人を助成上限額の人数としてカウントできるのか」

まで確認してから賃上げ計画を作ることが重要です。

単純に「最低賃金の人を50円上げればよい」と考えると、他の従業員の賃上げが必要になったり、本来カウントできる従業員を見落としたりする可能性があります。


業務改善助成金の活用を検討している方へ

「自社は業務改善助成金の対象になる?」
「この設備は助成対象になる?」
「従業員を何人としてカウントできる?」
「50円・70円・90円のどのコースが適している?」

といった疑問がある場合は、申請前・賃上げ前・設備発注前の確認が重要です。

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