導入|採択の約54%が関税加点|設計の差が結果に大きく影響しています
新事業進出補助金 第2回公募の結果が公表されました。
- 応募件数:2,350件
- 採択件数:832件
- 採択率:35.4%
一見すると「3社に1社は通る補助金」に見えますが、実務の現場ではもう少しシビアです。
👉 採択の約54%が、輸出・海外展開に関連する「関税加点」対象となっています。
つまり、
- 加点を前提に設計しているか
- 特に海外・輸出の視点を組み込めているか
が結果に大きく影響しています。
さらに、
👉 本補助金は第4回公募(2026年6月19日締切)が最終回となる予定です。
今後申請を検討されている方にとっても、今回の採択結果は極めて重要なヒントになります。
■制度の趣旨|「思いつき」は通らない
本補助金は、中小企業の
- 新市場への進出
- 高付加価値化
- 事業構造転換
を支援する制度です。
👉 「新規事業」ではなく「成長戦略」が評価対象です。
既存事業とのつながりが弱い計画は、評価されません。
■補助内容と投資の本気度
- 補助率:原則1/2
- 事業期間:約1〜2年
▶ 申請額の分布
- 最多:2,500万〜3,000万円未満(480件)
- 次点:1,000万〜1,500万円未満(378件)
- 第3位:2,000万〜2,500万円未満(295件)
- (参考)1,500万〜2,000万円未満(284件)
👉 上限付近の投資が最多=本気の事業転換が評価されている
■採択のカギ|関税加点のインパクト
今回の最大の特徴はここです。
👉 関税加点(輸出・海外展開)=採択の約54%
加えて、
- GX(脱炭素)
- DX(デジタル)
- 地域貢献
- 賃上げ
👉 これらを“後付け”ではなく事業の中核にできているかが重要です。
■採択事例|勝てる事業の共通構造と解決している課題
採択事例を見ると、評価される構造は非常に明確です。
単なる新規事業ではなく、「何を解決するのか」まで設計されている点が共通しています。
■ 建設 × DX
株式会社田口電設(愛知県)
AI監視カメラによる建設現場DX
👉 解決している課題:建設業の人手不足・安全管理の非効率
■ 建設 × 環境
モリジュウ株式会社(大阪府)
古民家解体×古材再生
👉 解決している課題:建設廃材の増加・資源の有効活用
■ 製造 × 体験
伝統染×体験事業
👉 解決している課題:伝統産業の需要減少・観光価値の創出
■ 美容 × サービス
有限会社garden(新潟県)
体験型コスメ販売
👉 解決している課題:単発収益モデルからの脱却・顧客単価の向上
■ 医療 × テック
合同会社LIVENOW(東京都)
AI×ケアフード
👉 解決している課題:高齢者の食事課題・介護負担の軽減
■ インフラ × 技術
株式会社東組(和歌山県)
水中ドローン点検
👉 解決している課題:インフラ老朽化・点検人材不足
■ IT × 建設
Back Cast. Design(東京都)
AI×人材派遣
👉 解決している課題:建設業の人材不足・生産性低下
■ GX領域
太陽光パネル再資源化事業
👉 解決している課題:廃棄パネル増加・環境負荷の増大
▶ 共通点は?
👉 「既存事業 × 成長市場 × 社会課題」
さらにもう一歩踏み込むと
👉 “誰のどんな課題を解決するのか”が明確になっている
💡 プロ視点の補足
👉 審査は「新しさ」ではなく「課題解決力」を見ています
- 何をやるか → 弱い
- 誰の課題をどう解決するか → 強い
事業計画書に何を書くのか
👉自社の事業がどの社会課題に紐づくのかは、意外と自分たちでは気づきにくいものです。
実は、普段当たり前にやっている工夫の中にこそ、採択を引き寄せる「課題解決力」が隠れています。
■実務上の注意点と落とし穴
- JV(共同申請):複数社でも1件扱い
- 相見積必須:不備は即減点
- 経費の合理性:説明できないと否認
さらに、
- 東京都:425件応募
- 大阪府:238件
- 愛知県:152件
👉 都市部は競争が激しい
一方で
👉 企業数に対する採択割合(例:東京都 約0.03%)
この視点では、地方企業にも十分チャンスがあります。
■今後のスケジュール
- 公募開始:2026年3月27日
- 申請締切:2026年6月19日(18時)
- 採択発表:2026年9月頃
👉 実質準備期間:約1ヶ月
■チェックリスト
☑ 関税加点(海外視点)を入れているか
☑ 既存事業とつながっているか
☑ 成長市場に乗っているか
☑ 数値に根拠があるか
☑ 実行体制があるか
■結論|補助金は「設計」で決まる
今回の採択結果から見えるのはシンプルです。
- 加点を前提に設計している企業 → 採択
- 後付けで合わせている企業 → 不採択
👉 勝負は“書く前”に決まっています。
特に今回は、
👉 「海外・輸出をどう組み込むか」が大きな分岐点でした。
まとめ
- 採択率:35.4%
- 関税加点:約54%
- 投資額:3,000万弱が最多
そして重要な点として、
👉 この第4回が新事業進出補助金としての最終公募回となる予定です。
👉 次回以降は「ものづくり補助金」との統合が想定されており、この形での公募は今回が最後となる可能性があります。
👉 つまり、第4回がラストチャンスです。
中小企業新事業進出補助金
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